話題沸騰中の「貞子」を観てきました。
ホラー映画を映画館で観るのは初めてなのでドキドキしていましたがしっかり怖がる事ができました。感想でも書いてますが「リング」と「リング2」を観ておくと 本作をもっと楽しむ事ができるので、この2作を観てから劇場へ足を運ぶ事を お勧めします。
それでは感想です(ネタバレあり)。
【あらすじ】
秋川菜優は病院で心理カウンセラーとして働いている。
ある日病院に、記憶障害の少女が入院してくる。
この少女は1週間前に起きた公営団地の放火事件の犯人・祖父江初子が人知れず育てていた戸籍も名前も無い子供である事が判明する。
さらに菜優はこの少女が怒りが露わになると物を動かしたりするなど
不思議な力を持っている事に気が付く。
同じくして、菜優は弟の和馬が行方不明になったと連絡を受ける。
和馬は動画クリエイターとして活動しており、
失踪直前に火災のあった団地＝祖父江初子の放火事件があった公営団地で
動画撮影をしていた事が判明する。
インターネットで失踪直前に撮影した動画を探して内容を確認する菜優。
その動画には不気味な髪の長い女、貞子が写っていた・・・。
【感想】
貞子再び！
怖いけど面白かったです。
私はリングシリーズが好きで、ブログやTwitterでも
何度か書き込んだ事があります。
しかし近年の作品は原作の「ループ」「バースデイ」で1度完結した物語の続きを描く「エス」以降はストーリーに後付け的な部分や雰囲気があるのが否めなかったり、映像作品も「貞子3D」は画面から貞子が飛び出してきたり大量に増えたりと、
アイデアは面白いけれど自分が求めている物とはちょっと違うものになっていました。（海外版の「ザ・リング」や「貞子vs伽椰子」は未見です）
今回は「リング」と「リング２」で監督を務めた中田秀夫さんが監督を務めるという事で少し期待していたのですが、自分が観たかった物に仕上がってました。
特に病院でテレビから貞子が這い出てくるシーンを見た時には
「自分が観たかったのはこれだよ！」と貞子にビビりながら興奮しました。
作品の世界観は「リング2」の続きとなっており、
主人公の菜優が貞子に呪われた少女と弟を助けようとするストーリーです。
貞子の恐怖を描きつつ情報を小出しにして真相に迫っていく流れは「リング」に近いものがあります。
山村志津子について説明があったり「リング2」の映像が少し流れたりと、ファンにとって嬉しい場面もありました。
また、「リング」と「リング2」に登場した女子高生・倉橋雅美が病院の患者として登場します。（よく生きてたというか、通院で済むまでに回復したのかというか・・・）演じるのは当時と同じく佐藤仁美さん。
ファンへのサービスとしては勿論、貞子の秘密や恐ろしさを教える橋渡し役として物語途中で貞子に殺されてしまうのを含めてしっかり機能していました。
貞子的には「20年前に殺り(やり)残してきた宿題を片付けた」といった所なのかもしれない。
しかし倉橋が「貞子の呪いからは逃げれない」と言った後に呪い殺されたせいで「リング2」で登場人物が死屍累々の中で生存した
高野舞と陽一君(「リング」の主人公・浅川玲子の息子)の安否が気になってしまいました。
「らせん」だと2人とも死んじゃうから「リング2」だと生存できてよかったねと思ってたのに・・・。
最後は少女を救う事ができたけど弟の和馬は救う事ができず、
今度は菜優自信が貞子の恐怖に取り憑かれて怯える側に。
最後の貞子が現れた時に菜優の顔アップのモノクロ画面になったのは
「リング」で呪い殺される時と同じ演出だったけど呪い殺されたってことなのかな。
個人的にこのシーンが一番怖かったです。
少女が貞子から解放された以外救いが無さすぎるけどハッピーエンドを描く作品でもないし、この位後味が悪い方が返っていいのかもしれない。
演出についても恐怖を感じさせる箇所はもちろん、
今までの作品を意識したような演出や場面が色々と多かったです。
冒頭の海が映っているシーン、お馴染みのテレビから這い出てくる貞子、
腕に手で捕まれた跡が残る、倉橋の遺体の凄い顔、井戸を思い出させる洞窟、
水面から長い黒髪と共に現れる貞子、
最後の貞子の目アップと菜優のモノクロ顔アップなど。
他にも今までのシリーズを観ている人なら色々楽しめるシーンがあると思います。
あと旧作の"呪いのビデオ"に代わって貞子や一瞬変な映像(水中の頭蓋骨)が混じっている"呪いの動画"が出て来ましたが、これって見たら死ぬ効果ってあるんでしょうか。
旧作だと「ビデオを見た1週間後に死ぬ」という呪いでしたが、
今作は呪いの内容や定義についてが少し曖昧だった気がしました。
リングシリーズの映像作品としては凄くいいと思うのでお勧めです。
観に行く前に「リング」と「リング2」を観ておくともっと楽しめますよ。
以上
