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「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新♡初恋ヒーロー」を観てきたので感想 ※ネタバレあり

先日「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新♡初恋ヒーロー」「劇場版仮面ライダーバイス バトルファミリア」を観てきました。同時上映作品ですがどちらも濃い内容でしたので別々に感想記事を書こうと思います。まずは「ドンブラザーズ 」の方から書いきます。

 

 

 

【暴太郎戦隊ドンブラザーズについて】

まず「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」という作品について。
桃太郎をモチーフとした「ドンブラザーズ」が人の欲望から生まれる「ヒトツ鬼」、同じく「ヒトツ鬼」を狩る「脳人(ノート)」と戦うお話です。
今までの作品の型にハマってない作風となっており、具体的には

・メンバー5人がお互いの素性を知らない(怪人が現れると現場に転送される)
・話が進むにつれ互いの素性を知るが、22話現在まで1名素性が知られていないメンバーがいる(本人も他のメンバーの正体を知らない)
・メンバーの職業が宅配会社従業員、俳人(今まで働いた事が無い)、女子高生漫画家、33歳サラリーマン(既婚者)、指名手配逃亡犯(冤罪)と濃い
・変身後の姿や体系が個性的(特にキジブラザーとイヌブラザー)
・戦闘開始前の名乗りをしない(本編外除く)
・戦闘後、急にお供に切りかかってくるリーダーのドンモモタロウ/桃井 タロウ
・拠点にしてる喫茶店のマスターが前作(機界戦隊ゼンカイジャー)の主人公(完全な同一人物であるかは不明)
・巨大ロボの初登場が第12話と他のシリーズと比べて遅い
・巨大ロボは本人たちが変身・合体して巨大化する
・嘘をつこうとすると〇ぬ桃井 タロウ
・メンバーが怪人になってしまう
・追加戦士が来たと思ったら二重人格のちょっとヤバい奴だった
・放送時間残り10分切った段階でようやく怪人が出てくる事も(そしてキッチリその回の内に倒す)
・どこからどう突っ込めばいいのか困るギャグや演出

など。個々の点は今までの作品にもあったかもしれませんが、1作品でこれだけてんこ盛りになっているのは珍しいのでは。そのためか色々注目を浴びる作品となっております。

 

【劇場版という長尺と予算を使ったコメデイ映画】

そんなこんなで晴れて劇場版が公開された本作。
あらすじはドンブラザーズが映画出演のオファーを受け、撮影に挑むお話。ドンブラザーズと脳人の面々が時に映画監督の無茶振りに応え、時に主演の座を奪い合いながら映画撮影が進んでいきます。
劇場版によくある「強い敵が出てくる」とか「劇場版限定の変身アイテムやロボが出てくる」ような展開は無く、コメデイ色の強い内容となっています。
目立った箇所では

・ソノイとソノ二の演技が「演技が完璧すぎる」という理由で主演を降ろされる
・かと思えば、太郎とはるかの酷すぎる演技に感動する映画監督
・告白シーンでセリフが言えず心肺停止する太郎
・「30代でヒーローは…」という言葉に傷つく雉野さん
・ゾンビ役が妙に似合ってるソノザ
・「白馬の王子様」役で文字通り白馬の覆面被って出てくる翼(というか逃亡犯が映画出演してええんか?)
・撮影中に主役の座を巡って蹴落とし合い、主役がドンドン変わっていく
・完成した映画があまりにも酷い内容で観客が絶句する中、盛大な拍手を送る原作者の椎名ナオキ
・内容があまりにも酷すぎて公開中止になる映画

など、テレビシリーズと同様に井上 敏樹氏の脚本を感じさせるぶっ飛んだギャグと展開・セリフの言い回しがおもしろいです。

他にも

・映画泥棒のCMにドンモモタロウとリバイ、バイスが出演する特別編が流れる
・「ヒーローなんて仮面ライダーに任せとけばいいのよ!」というぶっ込んだセリフ
・砂浜を走る介人の後ろに一瞬ジュランらゼンカイジャーの面々が映るサプライズ(後ろの席のお子様が喜んでいました)
・大掛かりな爆発
・怪人(忍風鬼)に「名乗れ!」と言われてテレビ本編で未だに行われていないメンバー5人での名乗りを行う
・名乗りと必殺技の時にデッカイねぶたが出てくる
・映画の公開が中止になって「引き続き仮面ライダーバイスをお楽しみください」のアナウンスで幕を閉じる

など、劇場版という環境や予算だからできる演出もありました。

ギャグや画面の情報量があまりにも多くて観終わった時には脳が疲れていました。(しかもこの後リバイスの映画もあるのに!)
映画やドラマでストーリーの伏線や画面からの情報量が多くて疲れるという事がありますが、本作の場合ギャグの情報量が多くて疲れるというあまりした事のない体験ができました。

 

【宅配シーンの意味】

本編途中、太郎とはるかが荷物を届けに行くという場面があります。最初見た時は本筋にあまり関係ない箸休めの場面と思ったのですが、この場面で「人に幸せを運んで笑顔にするのがこの仕事(宅配)のやりがい」という太郎の台詞が登場します。
一方で、映画監督の黒岩はスタッフの心配も他所に「自分の撮りたい映画を作る」欲望を貫き過ぎた結果ヒトツ鬼になってしまい、映画も内容が酷すぎて上映中止になるというオチが待っておりました。
「人の幸せ」のために働く太郎と「自分の欲望」を貫き通した黒岩。この対比の為に入れたのかな、と思いました。(単なる箸休めの場面かもしれませんが)

 

【劇場版ゲストについて】

荷物を届けに行った先の奥様を演じたのは「鳥人戦隊ジェットマン」で鹿鳴館 香/ホワイトスワンを演じた岸田 里佳さん。玄関に白鳥の置物がありましたが、意識したセットでしょうか。

映画プロデューサーの三枝 玲子を演じたのは島崎 和歌子さん。前述の「ヒーローなんて仮面ライダーに任せとけばいいのよ!」のセリフや撮影中に驚く表情が印象的でした。

映画監督の黒岩を演じたのは「忍風戦隊ハリケンジャー」で霞 一鍬/クワガライジャーを演じた姜 暢雄さん。今回のヒトツ鬼は忍風鬼という事で意識したネタでしたね。演じられた役では個人的にTRICKの菊池刑事やアマゾンズの御堂 英之助/アマゾンネオアルファが印象的。
あと井上 俊樹脚本で「黒岩」と聞くと「シャンゼリオン」の彼を思い出してしまう。
「知っているか!」(流れ出すベートーヴェンの第九第二楽章)

 

【まとめ】

テレビ版を楽しんでる人は間違いなく楽しめる内容なので是非観て欲しいです。
特にドンブラザーズがノリに乗っているこのタイミングが一番観て楽しめる時期かもしれません。

バイスの感想は別記事で書く予定です。

 

・2022/8/7追記

バイスの感想書きました。

syumi-kibou.hatenablog.com