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「ゴジラ キング・オブ・モンスター」(4DX/吹き替え)を観てきました ※ネタバレあり

6月1日に「ゴジラ キング・オブ・モンスター」を観てきました。

前回のハリウッド版ゴジラから5年、今回はキングギドラモスラといった お馴染みの怪獣も出てくるので期待に胸を膨らませて劇場へ向かいました。

結論から言うとゴジラ作品に思い入れがある人ほど見所のある作品になっていました。
これは映画館で観るべきです!

それでは、感想を書いていきます。   ※ネタバレあり 

 

 

【あらすじ】

前作から5年後、アメリカ政府ではモナークを解体する声が高まっていた。

そんな中、怪獣と意思疎通する装置"オルカ"を開発していたエマが娘のマディソンと共に謎の傭兵部隊に攫われてしまう。

モナークはエマの元夫で"オルカ"の共同開発者のマークにエマの救助協力を要請する。傭兵部隊はモナークの南極基地で発見されていた怪獣・キングギドラを復活させる。
そこにゴジラが現れ、キングギドラと戦いを始める。

戦いの行方は、そして"オルカ"を使い次々と怪獣を目覚めさせようとする傭兵部隊の目的は…?

 

 

【感想】

最初に書いたように、今回はゴジラに加えてキングギドラモスララドンが出てくるという事で登場怪獣やバトルシーンには凄く期待していました。

 

いざ蓋を開けてみると、最初から最後まで怪獣の迫力とストーリーの情報量の多さに
終始圧倒されっぱなしでした。

どの怪獣も姿がハリウッド版デザインにアレンジされていますが、
能力や設定が東宝シリーズをしっかり反映されており、違和感なく受け入れることができました。

バトルシーンもCG全開で怪獣の咆哮と共に熱戦やビルの破片が飛び交う迫力満載の映像に仕上がっていました。

特に4DXで観たからより迫力が増して感じたかもしれないです。

 

人間ドラマについても、前作のサンフランシスコの戦いで息子を失ったのが切っ掛けで怪獣を憎むとマークと怪獣を復活させてコントロールし、地球の調和を取ろうとするエマ、そしてキングギドラを倒すために自分の命を犠牲にして瀕死のゴジラを復活させようとする芹沢博士など、より濃厚な物となっていました。

 

【怪獣について】

ゴジラ

前作以上に暴れまわってくれます。
伊福部昭ゴジラのテーマと共に登場するシーンはカッコいい。

今作ではキングギドラに苦戦し、中盤でアメリカ軍が放った
オキシジェン・デストロイヤーで瀕死の状態に。

しかし芹沢博士の犠牲で爆発させた核ミサイルで復活、
キングギドラとの決戦では猛威を振るい、
最後には全身真っ赤なバーニングゴジラになり(熱線も赤い色に)、
キングギドラを打倒し怪獣の王に君臨しました。

 平成シリーズ直撃世代かつ、最初に映画館で観たゴジラ映画が
「VSデストロイア」だったので、
バーニングゴジラになったのは凄く嬉しいかつカッコいいサプライズでした。

 

キングギドラ

ゴジラのライバル怪獣としてお馴染みのキングギドラ

今作では南極の氷から復活させられますが、
その強大な力で他の怪獣を圧倒します。
特に首が吹っ飛んでも再生したのにはビックリしました。

他にも光線がちゃんと黄色(金色)で波々のエフェクトだったり、昔宇宙から来た怪獣、人間が目覚めさせて利用しようとする等、東宝キングギドラを意識した設定が盛り込まれていました。

最後はゴジラに倒され、残った首を傭兵部隊の人達が入手しますが・・・。
今後のシリーズで復活するなら平成世代的にはメカキングギドラを期待しちゃいますね。

 

モスラ

冒頭から姿を現した怪獣。卵から生まれて幼虫から蛹になり、成虫へと変化します。

キングギドラを倒すためゴジラと協力し、ギドラの配下に下ったラドンと戦います。
苦戦しながら勝利しますが、そのあとキングギドラに倒されてしまいます。

デザインは歴代と比べるとすごく虫らしいデザインに。
ラドン戦で尻尾の針(!)で刺して倒したのはびっくり。

 

ラドン

空の大怪獣。
今回は火山から目覚めさせられてキングギドラと戦い、結果配下に下ります。
街をソニックブームで壊しながら飛んでいくのが凄くラドンらしかったです。

キングギドラが倒された後、ゴジラに膝まづく時の顔が小物っぽく見えて
笑いました(好きな人、ゴメンナサイ)。

トランスフォーマーファンとしては某ニューリーダーを思い出しました。

 雑学ですがラドンは海外だとロダンと呼ばれており、今作でも原語版やポスターではロダンと呼ばれています。

 

その他怪獣

クモっぽいやつとか前作のムートーみたいなやつとか色々いたけど、
マンモスみたいなやつに釘付けになりました。

あと、ちょくちょくコングについての台詞がありましたが、
次回ではゴジラと共演が決まっており、今から楽しみです。

 

【芹沢博士のあのシーンについて】

芹沢博士が自分の命を犠牲に核ミサイルを爆発させてゴジラを復活させるシーン。
ストーリー的にもゴジラシリーズ的にもいろんな意味に取れるシーンだったと思います。

 

まず、今作の芹沢博士という人物は広島の原子爆弾による被爆2世です。
その芹沢博士が同じ核兵器である核ミサイルを使いキングギドラに対抗するためにゴジラを助けるのは、「原子力や核を含めて人間の作り出した道具は使い方によっては大量破壊兵器にもなるし、人類を救う道具にもなる」という意味が含まれているのかなと思いました。

 そういえばゴジラを瀕死に追い込んだオキシジェンデストロイヤーゴジラ第1作では殺戮兵器でしたが、結果的にゴジラを倒し人類を救う事となりましたね。

 現実では日本は戦争で唯一核兵が使用された国であり、直近では福島原発の事故といった体験もしているので原子力の利用については賛否あると思いますが、「人類の作り出した道具の使い方」を考させられるシーンだったと思います。

 

また、このシーンをゴジラシリーズという枠で見てみます。
ゴジラ第1作で芹沢博士は自分の命を犠牲にしてオキシジェンデストロイヤーという強力な兵器を使用してゴジラを倒します。

しかし今作では、キングギドラを倒すために唯一の対抗手段であるゴジラを自分の命を犠牲にして復活させます。

「人類を守るために自分の命を捨ててゴジラを倒した」芹沢博士と同じ名前のキャラクターが、「人類を守るために自分の命を捨ててゴジラを復活させる」というのはすごく意味深いなと思いました。

 

同時に、芹沢博士はゴジラや怪獣に最も理解を示している登場人物だったので、今後続編には登場しない事が悔やまれます。

 

【本作での怪獣とは】

今までのゴジラシリーズではゴジラは核実験が生み出した怪物という側面が強い

(一部例外もありますが)ですが、今作のゴジラ(と怪獣たち)は地球の自然現象・災害や生態系の一部という側面が強いと感じました。

例えば地震や台風、津波などの自然現象は時に災害となり大きな被害を引き起こしますが、怪獣も町や生活を破壊し、多くの人の命を奪います。

しかし、地震や台風の起こった場所から新しい大地や木々が生まれてくる様に
怪獣の破壊した場所からも新しい生命が生まれてきたり、時には人間を巨大な脅威から守る事もあります。

 

今作では前作で破壊されたサンフランシスコが自然に溢れてきているとの説明があり、ゴジラキングギドラといった脅威から(結果的にですが)人間を守ってくれました。

エマの「怪獣を復活・コントロールして地球のバランスを調和させる」という考えは自然をコントロールするという傲慢な考えであり、芹沢博士が考えていた「怪獣と共存する道を考える」のは自然と人類が共存する道を模索するとも言えるかもしれませんね。

 

 

【最後に】

難しいこと色々書いたけど、
まずは頭からっぽにして怪獣バトルを楽しみましょう。
色々考えるのは全部観終わってから。

エンドロールが終わった後も続きがあるから途中で帰らないように。 

 

以上!